Dr. Pen モデル比較|FDA認定基準で選ぶA11・A20どっちがいい?

美容

※ 本記事は個人の体験・調査に基づく情報提供を目的としており、医療アドバイスではありません。マイクロニードリングデバイスの使用は自己責任のもとで行うものです。購入・使用前に必ず各国の規制状況を確認してください。


はじめに|どのモデルを選べばいい?

セルフダーマペンを始めようとしたとき、真っ先に直面するのが「Dr. Penのどのモデルを買えばいいか問題」です。調べれば調べるほどモデルが多く、価格もピンキリで、レビューも玉石混交。私自身、Redditで調べまくってようやく決めた経験があります。

この記事では、安すぎるのは不安・高すぎるのは予算オーバーという現実的な視点から、規制・認定情報を軸にDr. Penのモデルを比較します。私が現在使用しているA11、そしてDr. Penラインナップの中で唯一FDA 510(k)クリアランスを取得しているA20を中心に取り上げます。

道具一式の紹介についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。


Dr. Penとは

Dr. Penは広州に拠点を置くGuangzhou Ekai Electronic Technology Co., Ltd.(広州易凯電子技術有限公司)が製造・展開するマイクロニードリングデバイスブランドです。同社は2008年頃から美容デバイスの製造を手がけており、「Dr. Pen」のほか「DRS Derma Roller」「Artmex」「Hydra Pen」などのブランドも保有しています。ISO 13485(医療機器品質マネジメントシステム)の認証を取得しているメーカーです。

重要な点として、Dr. Penには「公式の唯一の正規代理店」は存在しません。アメリカ国内だけでも複数の認定代理店が並行して販売しており、同じモデルでも販売サイトによって価格・割引率・付属品が異なります。購入の際は正規代理店であることを確認し、デバイスに付属している認証コードで真正品チェックを行うことをおすすめします。

私はここで購入しました → Derma Queen(米国向けサイト)

ラインナップの全体像

Dr. Penはこれまでに十数モデルをリリースしており、大まかに以下の3グループに分類できます。

エントリー・旧世代モデル(参考程度):A1、A6、A6S、A7、M5、M7、X5など。現在は後継モデルに移行しつつある旧世代。価格は安価だが、規制面での認定なし。Health Canadaは2021年にこれらの旧モデルを「未認可」として警告を発しています。

現行ミドルレンジ(メイン候補):A11、M8S、A9など。2023〜2024年発売の現行世代で、機能・使いやすさのバランスが良い。USB-C充電対応、アンチバックフロー設計など現代的な仕様。規制上の認定はなし。

プロ・認定モデル:A20。2023年にFDA 510(k)クリアランス(番号:K230420)を取得した唯一のモデル。Health Canadaも認可済み。プロ向けの設計で、一部販売店では資格証明の提出が必要。


規制・認定について|購入前に知っておくべきこと

FDA 510(k)クリアランスとは

アメリカのFDA(食品医薬品局)における510(k)クリアランスとは、新しい医療機器が「すでに合法的に市販されている既存の機器と実質的に同等である」と認められた際に付与されるものです。承認(approval)とは異なりますが、安全性・有効性の審査を経た公的な認定であり、臨床データの提出も求められます。

Dr. Penの場合、A20のみが510(k)クリアランス(K230420)を取得しており、「SkinPen Precision Systemと実質的に同等」と判定されています。対象はニキビ跡の治療(22歳以上の成人)です。A11・M8Sを含む他の全モデルはFDAクリアランスを取得していません。

Health Canada認定とは

Health Canadaはカナダの保健省にあたる機関で、医療機器の販売・流通を規制しています。カナダで医療機器として販売するためにはHealth Canadaのライセンス取得が必要です。

Dr. Penのモデルの中でHealth Canadaの医療機器ライセンスを取得しているのはA20のみです。2021年のHealth Canadaのアドバイザリーでは、旧モデル(A1、A6、A7、M8など)が未認可デバイスとして名指しで警告されています。

⚠️ 認定なしモデルを使うことのリスク

FDA・Health Canadaの認定を受けていないモデルは、第三者機関による安全性・有効性の審査を経ていません。リスクとして考えられるのは、モーターの動作精度のばらつき、針の品質管理の不確かさ、そして何かトラブルがあったときに公的な保護を受けにくい点です。

私自身はA11を使い続けており、今のところ大きな問題はありません。ただし「認定がない=必ずしも危険」ではないにせよ、「認定がある=一定の審査を経ている」という事実は購入判断の重要な材料です。


モデル比較表

項目安価モデル(A6・A7など旧世代)A11(筆者使用中)A20(FDA・HC認定)
価格帯(参考)〜$80$150〜$250前後$300〜 ※販売店による
FDA 510(k)なしなしあり(K230420)
Health Canadaなし(一部は警告対象)なしあり(ライセンス#112281)
対象ユーザー家庭用家庭用・セミプロプロ向け
最大回転数〜15,000 RPM程度15,000〜18,000 RPM6,300〜7,700 RPM(AVOS方式)
針の深さ調整0〜2.0mm(連続)0〜2.5mm(連続)0〜2.0mm(9段階・0.25mm刻み)
充電方式Micro USBなど旧規格が多いUSB-C専用ACアダプター+リチウムイオン
アンチバックフローなしありあり(LocVent™)
カートリッジ12〜16Pin12〜42Pin、ナノ対応専用カートリッジ(14針・34Ga)

各モデル詳細

A11|現在使用中・コスパ重視の現行スタンダード

私が2025年のハロウィンのセールでで200ドル弱で購入し、現在5ヶ月以上使い続けているモデルです。購入先はこちら → Derma Queen(米国向けサイト)

主なスペック:モーター最大15,000〜18,000 RPM、針の深さ0〜2.5mm(ダイヤル調整)、速度6段階、USB-C充電、有線・無線両対応、LEDデジタルディスプレイ、誘導ベース付き(置くと自動停止)、アンチバックフロー設計のウェーブアーク型カートリッジ対応(12・18・24・36・42Pin、ナノ各種)。

使用感:インターフェースは直感的で使いやすく、バッテリーも長持ちします。唯一気になるのは画面に軽く触れるだけでスイッチが入ってしまうことですが、致命的な問題ではありません。5ヶ月使い続けた現在、肌に明らかな変化が出てきており、満足しています。

コスパ:本体200ドル前後+カートリッジ10個22ドル+DERMAHEAL SR美容液110ドル程度で合計約350ドル。これで約10回の施術ができます。クリニックで1回300〜500ドルかかることを考えると、コスパは圧倒的です。

注意点:FDAクリアランスもHealth Canadaの認定も取得していません。自己責任での使用であることを理解した上で選択しています。

A20|唯一のFDA認定・プロ向けフラッグシップ

Dr. PenラインナップにおいてFDA 510(k)クリアランス(K230420)とHealth Canada医療機器ライセンスの両方を取得している唯一のモデルです。FDAからは「SkinPen Precision Systemと実質的に同等」と判定されています。SkinPenはアメリカのクリニックで標準的に使われているFDA承認デバイスで、施術費用は1回300〜500ドル以上。A20はその対抗馬として機能する可能性があるモデルです。

主なスペック:AVOS(Advanced Vertical Oscillation System)技術搭載、速度6,300〜7,700 RPM(6段階)、針の深さ0〜2.0mm(9段階・0.25mm刻み)、専用14針34Gaカートリッジ、LocVent™アンチバックフロー+SnapConnect™3点ロック機構、酸化エチレンガス滅菌済みカートリッジ。

A20のRPMがA11より低く見えますが、これはAVOS技術の特性によるものです。高RPMで針を動かすのではなく、垂直方向の精密な動きで肌への均一な刺激を実現する設計になっており、皮膚トラウマを抑えつつ回復を早める効果があるとされています。

購入条件:一部の販売店では資格証明の提出が必要であり、プロ向けデバイスとしての位置づけが明確です。価格は販売店によって異なります(「Please log in to see prices」と表示するサイトもある)。

正直なところ:A11が壊れたり、もっと本腰を入れたいと思ったタイミングでA20への移行を検討するつもりです。FDA認定という安心感は確かに大きい。最初からここまで継続するとわかっていたらA20を選んでいたかもしれません。

安価モデル(A6・A7など旧世代)|参考程度に

Amazonなどで50〜80ドル程度で見かけたDr. Penの旧世代モデルです。A6・A7・M8などが該当します。(アメリカでも規制が厳しくなってAmazonでは買えなくなりました。)

私がこれらを選ばなかった理由は主に2つです。まず充電端子がMicro USBなど旧規格のモデルが多く、USB-C一本化している自分の環境では不便。もうひとつはモーターの安定性への不安です。マイクロニードリングは一定の速度で素早く均一に針を刺すことが重要なため、安価なモーターでその精度が担保されるかどうかが気になりました。

また規制面では、Health Canadaが2021年にA1・A6・A7・M8などを未認可デバイスとして名指し警告しています。これも選択から外した理由のひとつです。

「とにかく安く試してみたい」「本当に続けられるか確認したい」という場合の入口としてはわからなくもありませんが、継続する気があるなら最初からA11以上を選ぶほうが後悔が少ないと思います。


どのモデルを選ぶべきか

目的別の私の考えをまとめます。

まず試してみたい・続くか不安な人:安価モデル(A6・A7など)でもスタートはできます。ただし旧規格の充電端子や規制上の問題点は把握した上で。

本気でコツコツ続けたい・コスパ重視の人:A11は現行世代の機能を備えつつ、セール時に200ドル前後で手に入る。私はこれで5ヶ月間満足しています。

規制・認定を重視する人・プロ的に使いたい人:A20一択です。FDA 510(k)とHealth Canadaの両方を取得している唯一のモデル。SkinPenと同等と判定された機能を、クリニック価格の何分の一かで手に入れられます。(セルフでも効果があって長く続けることになると知っていたら、これ買ってました。)


まとめ|アメリカでは今も購入できる

執筆時点(2026年3月)では、アメリカ国内でA11・A20を含むDr. Penシリーズは一般人がオンラインで購入可能です。

一方、カナダでは規制が厳しくなっており、一般人がマイクロニードリングデバイスを個人輸入・購入することは実質的に難しくなっています。日本でも薬機法上グレーな扱いで、国内正規流通品は少ない状況です。

アメリカに住んでいる自分にとって、この環境は恵まれていると感じています。ただし規制があるということは、それだけリスクがある施術でもあるということ。自己責任の意識を持ちながら、正しい知識とともに続けていきたいと思います。

実際の施術の流れや使っている消耗品の詳細についてはこちらの記事をご覧ください。


※ 本記事は個人の体験・調査に基づく情報提供を目的としており、医療アドバイスではありません。規制情報は執筆時点のものであり、変更される可能性があります。購入・使用前に必ず最新の規制状況をご自身でご確認ください。

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