※ 本記事は個人の調査・体験に基づく情報提供を目的としており、医療アドバイスではありません。セルフダーマペンは自己責任のもとで行うものです。
はじめに|針(カートリッジ)選びはデバイス選びと同じくらい重要
セルフダーマペンを始めると、意外と悩むのが「針(カートリッジ)選び」です。デバイスさえ買えばあとは適当でいいだろうと思いがちですが、カートリッジのPin数・針の深さ・種類によって、アプローチできる肌の悩みも、ダウンタイムの長さも、リスクの大きさもまったく変わってきます。
私自身は現在18Pinを使い続けていて他のPin数はまだ試していませんが、この記事では初心者が知っておくべきカートリッジの基礎知識を網羅的に解説します。
この記事で解決できること:
- 12・18・24・36・42PinそれぞれどんなPin数を選べばいいか
- 針の深さ(mm)の意味と正しい選び方
- ナノニードルとは何か・通常の針との違い
- カートリッジを毎回交換すべき理由
デバイス本体の選び方についてはこちらのDr. Pen比較記事、道具一式についてはこちらの記事をご覧ください。
① カートリッジの仕組み|3つのパラメーターを理解する
ダーマペンのカートリッジは、先端に極細の針が複数本並んだ使い捨てパーツです。デバイスのモーターが針を高速で上下に動かし、肌に垂直に刺すことで微細な穴(マイクロチャンネル)を作ります。この垂直運動がデルマローラーと根本的に異なる点で、皮膚を引っ張らずに均一に刺すことができます。
カートリッジを選ぶ際に理解すべきパラメーターは主に3つです。
- Pin数(針の本数):カートリッジ先端に並ぶ針の数。本数によって刺激の分散具合・カバーできるエリアが変わる
- 針の長さ(深さ):デバイスのダイヤルで設定するmm数。どの肌層まで届くかを決める最重要項目
- ゲージ(針の太さ):数字が大きいほど細い。Dr. Penの標準カートリッジは32〜34Ga程度。太さは傷の大きさと回復速度に影響する
② Pin数の違いと使い分け
基本の考え方
Pin数を理解する上で最も重要なルールはこれです。
- Pin数が少ない(12Pinなど)→ 針1本あたりの刺激が強い・深いアプローチに向く・ピンポイントな悩みに有効
- Pin数が多い(36・42Pinなど)→ 刺激が広範囲に分散される・1本あたりのダメージが小さい・広い面積を効率よくカバー
「Pin数が多いほど効果が高い」ではありません。悩みと目的によって最適なPin数が変わります。
Pin数別の特徴と適した悩み
| Pin数 | 刺激の強さ | 向いている悩み・用途 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 12Pin | 強い・ピンポイント | 深いニキビ跡・クレーター・瘢痕・深いシワ | 痛みが出やすい。麻酔クリーム推奨 |
| 18Pin | 中程度 | ニキビ跡・毛穴・肌質改善・全般 | 初心者に最もおすすめ。汎用性が高い |
| 24Pin | やや分散 | 毛穴・軽いニキビ跡・アンチエイジング | 18Pinより広い面積をカバー |
| 36Pin | 分散・マイルド | 肌質改善・くすみ・毛穴・美容液導入 | 敏感肌・広い面積の施術に向く |
| 42Pin | 最も分散 | キメ・ツヤ・表面的な肌質改善・美容液導入 | 刺激が最小限。麻酔なしでも施術しやすい |
初心者に18Pinがおすすめな理由
私も最初から18Pinを選び、5ヶ月以上使い続けています。18Pinが初心者に向いている理由はシンプルです。12Pinほど刺激が強すぎず、36・42Pinほど分散しすぎない、ちょうどよいバランスだからです。毛穴・ニキビ跡・肌質改善といった多くの人が抱える悩みに幅広く対応できます。まずは1種類を使い続けて肌の反応を把握してから、他のPin数を試すのが安全な進め方です。
③ 針の深さ(mm)の選び方|これが最重要
深さと肌の層の関係
針がどの深さまで届くかによって、アプローチできる肌の層が変わります。肌は外側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造になっており、それぞれの層に届くことで期待できる効果が異なります。
- 表皮(〜約0.1〜0.2mm):最表面の角質層。バリア機能を担う
- 表皮中層(〜約0.5mm):肌のキメ・毛穴・色素沈着に関わる層
- 基底層(〜約1.0〜1.5mm):新しい細胞が生まれる場所。メラノサイト(シミの原因)もここにある
- 真皮(1.5mm〜):コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸が存在。ニキビ跡・深いシワの本丸

深さ別の目安と施術頻度
| 深さ | 届く層 | 主な効果・用途 | ダウンタイム目安 | 施術頻度目安 |
|---|---|---|---|---|
| 0.25mm | 角質層〜表皮上層 | 美容液の浸透促進・毛穴・キメ改善 | ほぼなし | 週2〜3回も可 |
| 0.5mm | 表皮中層 | 毛穴・軽い色素沈着・コラーゲン生成開始 | 1〜2日 | 2〜3週に1回 |
| 0.75〜1.0mm | 表皮深層〜基底層付近 | ニキビ跡・小じわ・本格的なコラーゲン誘導 | 3〜5日 | 4〜6週に1回 |
| 1.0mm以上 | 真皮層 | 深いニキビ跡・クレーター・深いシワ | 1週間前後 | 6〜10週に1回 |
⚠️ セルフ施術での深さの上限について:多くの専門家は、セルフ(自宅)でのマイクロニードリングは0.5mm以下を推奨しています。0.5mmを超えると真皮に近い層にアプローチするため、感染・色素沈着・瘢痕形成などのリスクが高まります。1.0mm以上はプロの管理下での施術が前提です。私自身は0.75〜1.0mmまでを月1回のペースで使用していますが、それ以上の深さは試していません。
部位別の深さの目安
顔の部位によって皮膚の厚さが異なるため、同じ設定を顔全体に使うのはおすすめしません。
- 目周り・上唇周辺:0.25mm(皮膚が非常に薄い・繊細な部位)
- 額・鼻:0.25〜0.5mm(薄め。骨の上は特に注意)
- 頬・顎:0.5〜1.0mm(比較的厚く、ニキビ跡にもアプローチしやすい部位)
- 首・デコルテ:0.5〜0.75mm(薄めだが加齢の影響が出やすい)
初心者は必ず浅いところから始める
私が最初に犯した失敗がこれです。いきなり0.75〜1.0mmで施術したところ、ダウンタイムが想像以上に長く、仕事に影響が出ました。必ず0.25〜0.5mmから始めて、肌の反応を確認しながら徐々に深さを上げていくことを強くおすすめします。
④ ナノニードルとは|通常の針との決定的な違い
ナノニードルの構造
ナノニードルは通常のステンレス針ではなく、シリコン製のピラミッド型の微細なチップです。「針」という名前がついていますが、皮膚を貫通させる構造ではありません。肌の最表面(角質層)に極めて浅いナノチャンネルを作ることで、美容液などの有効成分の浸透を大幅に高める仕組みです。
通常針との比較
| 項目 | 通常針(12〜42Pin) | ナノニードル |
|---|---|---|
| 素材 | ステンレス鋼 | シリコン |
| 肌への刺入 | あり(皮膚を貫通) | なし(角質層のみ) |
| 出血 | 深さによってあり | なし |
| ダウンタイム | 深さによって1日〜1週間 | ほぼゼロ |
| コラーゲン生成 | あり(深さによる) | ほぼなし |
| 美容液の浸透促進 | あり | 非常に高い(最大97%向上とも) |
| 施術頻度 | 4〜6週に1回が目安 | 週2〜3回も可 |
| 向いている人 | コラーゲン誘導・肌質改善・ニキビ跡 | 初心者・敏感肌・美容液導入・メンテナンス |
どんな人・場面にナノニードルが向いているか
- マイクロニードリングが初めてで怖い人:出血もダウンタイムもないため、最初の一歩として最適
- 通常施術の合間のメンテナンス:月1回の本施術の間に、美容液の浸透を高める目的で使用できる
- 目周りなど繊細な部位:薄い皮膚でも安全に使える
- 美容液の効果を最大化したい:ヒアルロン酸・グロースファクター系美容液との相性が特に良い
ただし、ニキビ跡・毛穴の開き・コラーゲン生成を目的とした本格的な改善には、通常の針によるマイクロニードリングが必要です。ナノニードルはあくまで「スキンケアのブースター」として位置づけるのが正確です。
⑤ カートリッジは毎回交換|これは絶対に守ること
カートリッジは1回使い捨てが鉄則です。理由は2つあります。
理由1:針の鋭さは1回の使用で急激に落ちる
マイクロニードリングの効果は、針が均一かつ鋭く肌に刺さることで得られます。1回使用した針は目に見えなくても先端が変形・鈍化しており、次回の施術で皮膚を引っ張ったり不均一な傷をつけるリスクがあります。
理由2:感染リスク
施術中に出血すれば針には血液が付着します。アルコール消毒を行っても、針の微細な構造内にある血液・細菌を完全に除去することは事実上不可能です。使い回しは感染症・炎症の直接的な原因になります。
コスト面では、Dr. Pen対応カートリッジは10個で20〜25ドル程度と安価です。月1回の施術なら年間で30ドル弱。惜しむ理由は何もありません。
まとめ|迷ったら「18Pin × 0.25〜0.5mm」から
カートリッジ選びで迷っているなら、まずはこのセットから始めることをおすすめします。
- Pin数:18Pin(汎用性・コスパのバランスが最も良い)
- 深さ:0.25〜0.5mm(初心者が安全にスタートできる範囲)
- 交換:毎回必ず新品に(例外なし)
慣れてきたら、目的に合わせてPin数や深さを少しずつ変えながら自分の肌に合った設定を探していくのが、セルフダーマペンの醍醐味でもあります。
実際の施術の流れや使っている道具の詳細はこちらの記事、デバイスの選び方はDr. Pen比較記事をあわせてご覧ください。
※ 本記事は個人の調査・体験に基づく情報提供を目的としており、医療アドバイスではありません。針の深さや施術頻度は個人の肌状態によって異なります。不安な点は必ず専門家にご相談ください。


コメント